
告知したい内容をまとめる
チラシに限らず広告物を作る時はどういうときか。もちろん「告知したいメッセージがある」ときですね。それがキャンペーンなのか、主張なのか、システムなのか、いろいろとありますがとにかく告知したいことがある。
そのときデザインよりも色使いよりも先に、注意するべきことがあります。それは、「告知内容を欲張らない」ということ。シンプルで当たり前のように聞こえるかもしれませんが、これ凄く大切だったりします。
例えばA4サイズの紙面に10個の言いたいことを並べたら、コピー同士が喧嘩してしまい、どれが本当に伝えたいことなのかわからなくなってしまいます。
あるいは、デザイナーが作った「デザインとしての余白」に対して、「あ、そのスペースにもまだコメントを入れられる!」と考えたことはありませんか?もちろんそのスペースを有効に利用した方が良い時もあります。
しかし読み手の気持ちを考えたとき、多くは「詰め込み過ぎない」ほうが良い結果になると思います。また、人間の持つ心理として「脳が理解しづらいと感じた箇所は避ける」という傾向があるようです。そういった面からも、広告紙面から受けるイメージが「うるさい」と感じさせないデザイン・レイアウトが大事になってきます。
本当に伝えたいことは何だろう?
この言葉は重複していないだろうか。
この説明はもっと簡単に、シンプルに伝えられるかも?
この辺をよく検討して、「言いたいこと」をわかりやすい状態にまとめると良いと思われます。
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そんな事言ったって、ぜんぶ大事なことなんです
広告物を制作するには、費用も掛かる。頻繁に出せないから「出来るだけ詰め込みたい」という気持ち、これも分かります。こんな時の回避策としては、「優先度を明確にする」ということ、もうひとつはデザインにおいて「ジャンプ率を高める」というテクニックです。
「全部伝えたいこと」であっても、優先度を付け、仮に10個の伝えたいことに対して、「大見出し」「中見出し」「補足」のように分けて緩急をつけてレイアウトしてみて下さい。「言いたい!言いたい!」と主張する言葉たちが少しまとまった隊列を持ちます。

余白のレイアウトが非常に大切だということがお分かり頂けますでしょうか。見出しとテキスト部分に「サイズ差」をつけています。これが「ジャンプ率」です。余白は「まだ書き込めるスペース」ではなく、「可読性を高めるためのテクニック」であったり、「余白自体がデザインの一部」であるということを知るとひとつ上の制作が出来ます。
視覚的に訴える訴求性
伝えたい言葉があり、読んでほしいターゲットがあり、その状況にマッチしたデザインをするデザイナーがいる。ということで、文字の配置や色使い、デザインによって告知する内容の「訴求力」が変わります。
同時に、デザイナーはクライアント様の持っているイメージも表現する必要があります。このとき「伝えたい内容」が並列の状態だとデザイナーは苦労すると思います。ジャンプ率を意識した「緩急のあるデザイン」が作りづらくなるからです。
先述のように「伝えたい内容の優先度」を整理しておくことで、スムーズな制作が出来るでしょうし、訴求性も高まるのではないかと思います。
以上、制作のヒントにしてなったら幸いです。